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AGV・AMR・GTPとは?物流現場で一緒に働く協働ロボット

AGV・AMR・GTPとは?物流現場で一緒に働く協働ロボット
「物流ロボティクス」という言葉をよく耳にするようになりました。物流ロボティクスとは物流のロボット化のこと。人に代わってロボットが全ての作業をしてくれる未来型の物流倉庫かと思いきや、そうではありません。物流現場におけるロボットの多くは、人と一緒に働くことを前提に考えられています。ここではAGV、AMR、GTPの3つに注目し、それぞれの仕組みとメリットを考えていきます。

物流現場のロボット事情

業務・サービスロボットは、様々な業界で人手不足解消や作業員の負担軽減を目的に導入が進んでおり、日本の市場は2035年には9.7兆円の規模になると予測されています。(平成22年ロボット産業将来市場調査(経済産業省、NEDO)
物流現場のロボット事情
その中でも特に伸び率が高いと考えられているのが『物流・搬送』の分野です。物流現場の人手不足は深刻な課題として多くの物流現場で叫ばれており、今後もECの需要拡大に伴い物量はどんどん増加していく一方で、人材の確保や定着化が難しい状況となっています。そんな状況を打破してくれる解決策として、自動化・省人化が実現できるロボットに注目が集まっているのです。
具体的には、作業員の代わりにロボットが動きまわり荷物を運ぶ、いうなれば『運ぶことに特化した人を雇う』というイメージです。移動をロボットに任せてしまえば人は作業だけに集中できるため生産性が向上しますし、歩行が少なくなるため肉体的な疲労からも解放されます。
物流現場で最も導入されているのはAGVと呼ばれる無人搬送車ですが、AMRやGTPといったロボットも注目されており、導入が進んでいます。

AGVとは?無人で搬送する車

AGV
AGV(Automatic Guided Vehicle)とは、無人搬送車と呼ばれ、人が運転操作をしなくても決められたルートに沿って自動的に走行できる搬送車のことを言います。 JISD6801では、「一定の領域において,自動で走行し,荷など人以外の物品の搬送を行う機能をもつ車両で,道路交通法に定められた道路では使用しないもの」と定義されています。一般的なイメージとしては、『自動で動く台車』といったところでしょうか。
多くのAGVは、走行させるルートの床面に磁気テープを貼り付けたり磁気棒を埋め込んだりし、その磁気をAGVの磁気センサーが読み取りながら走行します。最近では磁気誘導の他にも、画像認識やレーザー、SLAM方式(※1)で走行できるAGVもあります。

※1 SLAM方式…Simultaneous Localization and Mappingの略。自己位置推定と環境地図作成を同時に行うことで、磁気テープ等のガイドがなくても自律的な走行を可能にする。

AMRとは?自律して移動するロボット

AMR
AMR(Autonomous Mobile Robot)とは、自律移動ロボットと呼ばれ、スタート地点から目的地までのルートを自らが判断し、自律して移動するロボットのことを言います。主にピッキング作業に使用されることが多く、『自律移動するピッキングカート』のようなイメージです。
次世代AGVとも言われ、SLAM方式が採用されています。そのため、従来のAGVのように磁気テープ等でルートを決める必要はなく、あらかじめ登録した倉庫のマッピングデータとAMRに搭載されたセンサーによって最適なルートを自らが考え移動することができます。人や障害物、段差を検知して回避や減速もできるため、安全性にも優れています。
ピッキングカートのように台車・タブレット・スキャナが一体化しているのが一般的です。作業者はピッキングリストやハンディターミナルを持つ必要はなく、AMRのタブレットで作業指示を確認し、スキャナで照合、実績を登録します。ピッキングは作業者に、データの処理と移動はAMRにと、それぞれの得意な作業を手分けして行うことができるため、AMRは人と一緒に働く『協働ロボット』とも言われています。

GTPとは?自動的に棚を搬送するロボット

GTP
GTP(Goods To Person)とは、自動棚搬送ロボットと呼ばれ、商品を棚ごと作業者のいる場所まで運ぶロボットのことを言います。Amazonが使用していることでも有名です。
床面に貼り付けられたQRコードをGTPのカメラで読み取りながら移動します。ただの搬送車ではなく、オーダーを読み取り、必要な棚を特定し運ぶことができるロボットです。商品を取りに作業員が棚に向かうという一般的なピッキング方法ではなく、作業員の方に棚を集めるという全く異なる発想を持っています。

AGV、AMR、GTPが向いている倉庫

AGV、AMR、GTPの共通するメリットとして、作業員の歩行・移動を削減することによる生産性の向上や労働環境の改善、省人化などがあげられますが、それらに加えてそれぞれ独自のメリットや作業方法があります。

AGVが向いていると考えられる倉庫

磁気テープ等のガイドを設置する手間がありますが、操作方法がシンプルで小型のものであれば比較的安価に導入ができるため、小規模~の倉庫に適していると考えられます。様々なメーカーから販売されており、小型の物から重量物が運べるものまで種類が豊富なため、倉庫の規模や取り扱う荷物に合わせたAGVを選択することができます。

AMRが向いていると考えられる倉庫

人を雇うというイメージに近く、また既存設備やオペレーションを大きく変更することなくスモールスタートが可能です。中規模~大規模でアイテム数が多い倉庫に適していると考えられます。AMRでピッキングデータの照合もできるため、作業ミス削減も可能です。また、移動はAMRに任せ、作業員は特定のロケーションエリアのみを担当するというオペレーションにすることで、人が蜜になる状況を防いでくれます。

GTPが向いていると考えられる倉庫

棚を作業者に集めるという、これまでの作業方法がガラリと変わるため、レイアウト変更や設備変更が必須ですが、作業員の歩行・移動を削減する効果は絶大です。大規模でアイテム数がかなり多い倉庫に適していると考えられます。棚を密集させられるため、スペースの削減も期待できます。

人とロボットが一緒に働く

物流現場の人手不足を解決するために、自動化・省人化が実現できる物流ロボットに注目が集まっています。AMRやGTPに関しては、まだまだ”新しい技術”であるという認識が強く、導入コストや実績などの点で検討段階としている企業が多いのは事実ですが、物流ロボットを扱うメーカーやソリューションベンダーも増え、PoC(概念実証)を行う企業も増えています。
2025年には”新しい技術”から”スタンダードな技術”としてどの物流現場にもロボットが導入され、人とロボットが一緒に働くのが当たり前になっているのではないでしょうか。

自律移動ロボットAMRの特長と導入効果

自律移動ロボットAMRの特長と導入効果
自律移動ロボットAMRの特長として「人と一緒に働く協働ロボットであること」「SLAM方式で自律移動ができること」「作業のシステム化ができること」をご紹介します。導入効果としては「作業員の歩行を削減できること」「作業人数を半数以下にできること」「非対面な環境が作れること」をご説明します。AMRと協働する場合の作業の流れもご覧ください。

自律移動ロボットAMRの特長

人と一緒に働く協働ロボットである

人と一緒に働く協働ロボット
物流のロボットと聞くと、全ての作業をロボットが行う、というイメージかもしれませんが、AMRはそうではありません。AMRは人と一緒に働く協働ロボット、つまり作業員の一員であるというイメージです。
AMRが行う作業は、ずばり運搬です。台車を押して倉庫内を歩き回るという作業をAMRが担います。アイテムをピックするという作業はAMRにはできないため、作業員が行います。ピックは作業員に、運搬はAMRにと、それぞれの得意な作業を手分けして行うことで最大の効果を発揮します。

SLAM方式で自律移動ができる

VSLAM
AMRにはSLAM方式が採用されており、従来のAGVのように磁気テープ等でルートを決める必要はありません。そのため、既存の設備がそのまま使用できます。
導入時に、まずはAMRを手押ししてピッキングエリアを歩きます。この時、AMRのセンサーとカメラが、床や棚などを障害物として読み取り、読み取ったデータがマッピングアプリに登録されます。その後さらに、そのマップにロケーションや間口の向きなどの情報を登録することで、ピッキングエリアのマップデータが完成します。このマップデータをAMRが持っていることにより、指示されたロケーションがどの位置なのかがわかるため、ピンポイントに移動ができるのです。
移動の際にはレーザーと3Dカメラを使い、マップと照合しながら移動します。人が移動するのと同じように、自動で最短ルートを算出して移動ができますし、人や障害物、段差も検知して回避や減速もできるため、安全性にも優れています。
さらには、AIディープラーニングも搭載されており、使えば使うほど効率的に動くことができます。

作業のシステム化ができる

作業のシステム化ができる
AMRにはタブレットとスキャナがついており、WMSなどの上位システムから作業データを取り込むことで、AMR上で作業指示確認と実績照合ができます。紙のリストやハンディターミナルなどが必要ないので、ハンズフリーでの作業が可能です。運搬だけではなく、ピック作業のハンズフリーを実現し、ミスも防いでくれます。

自律移動ロボットAMRの導入効果

作業員の歩行を削減できる

一般的な摘み取りピッキング作業は、多くの現場では、1人の作業員が1オーダー、もしくは複数オーダーに対して、全てのアイテムをピックしていくという流れです。ピックし終わった後は検品場に荷物をおろし、スタート地点まで戻ります。このピッキング方法は、ピックするという作業自体は全体の時間の20%ほどで、実は残りの80%は移動の時間だと言われています。カートを押しながら棚の間を歩いてアイテムを探しまわることは、人によってはいい運動かもしれませんが、長時間の歩行で肉体的な疲労が懸念されます。

AMRと協働する場合は、運搬をAMRに任せられるため、ゾーンピッキングで作業を行います。作業員は自分のゾーンに来たAMRに対してオーダーを処理していきます。自分の担当するゾーン内だけを移動するため、作業の導線が短くなり、歩行距離を削減できるのです。もちろん、検品場からスタート地点までも自律的に移動します。
先ほどの一般的な摘み取りピッキングでは作業時間20%、移動時間80%でしたが、AMRと協働する場合は、作業時間50%、移動時間50%に改善することができます。
移動時間が減ることで、肉体的な疲労から解放され、作業員にとって働きやすい環境を提供することができます。

作業人数を半数以下にできる

作業員の移動を省いた分、時間当たりのピック回数を増やすことができるため、当然生産性が向上し、少ない人数でも作業を行うことができます。小物雑貨やアパレル、食品、医薬・医療品、製造部品など、様々な商材のピッキングに適応でき、特に作業員が10人以上いる現場に適しています。

例えば、ピッキング作業を10人で行っている現場であれば、作業員を3人にして、AMRを7台利用します。3名がゾーンに分かれてピッキングを行い、7台のAMRが運搬を担当します。一つのゾーンに2台から3台のAMRがいるようにすると、作業員がAMRを待つ時間もなく、効率よく作業を行うことができます。
実際の導入台数と作業人数に関しては検証の必要がありますが、おおむね作業人数を半数以下にすることができます。

非対面な環境が作れる

通常のピッキングですと、狭い通路をすれ違ったり、定番商品で渋滞してしまうなど、人と密になる状況が発生してしまいます。しかしAMRの導入によりゾーンピッキングが出来るようになることで、作業中の人との対面や接触を避けることができます。非対面・非接触、密の回避が叫ばれている世の中において、日々の業務に安心できる環境を提供することができます。

AMRと協働する作業の流れ

  1. 上位システムからデータ取込
  2. はじめにWMSなどの上位システムからAMRにピッキングデータを取り込みます。

  3. コンテナにピッキングデータを紐づけ
  4. 現場では、まずはコンテナのバーコードをスキャンしてピッキングデータを紐づけし、作業を開始します。

  5. 商品のピックと実績登録
  6. AMRがオーダー商品のロケーションに止まるので、作業員はタブレットに表示された商品・数量・格納コンテナの指示を確認しながら作業をします。
    大画面のタブレットに商品写真を表示させることもできますし、数量や投入間口も大きな文字や色で表示されるので作業指示がわかりやすく、仮に間違った商品をスキャンしてしまっても、音声と画面表示でエラーのアラートが出るためミスを防ぐことができます。

  7. 次のロケーションに移動
  8. 1つのロケーションで作業が完了すると、AMRは次のロケーションに移動します。作業員はAMRについていくのではなく、自分のゾーンに来たAMRに対して作業を行います。

  9. 検品場に移動
  10. ピッキングが完了すると、検品場に移動します。コンテナを降して作業が完了すると、AMRはスタートポイントに戻ります。そしてまた次のピッキングデータを紐づけて次の作業へと進みます。

    AMRを導入しても、基本的な流れがガラリと変わるわけではありません。それにもかかわらず、運搬をAMRに任せてしまうというだけで、大きな現場改善ができるのです。人と一緒に働く協働ロボットは、物流現場の人手不足という悩みを解決してくれるソリューションとして、これからの物流現場ではスタンダードな存在になっていくと予想されます。
    自動化、省人化、歩行削減、作業人数削減、非対面な環境作りなど、気になるキーワードがあればぜひAMRをご検討ください。


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